自動車保険は、自動車事故によるケガや死亡などの損害を補償するためのものですが、例えば数か月間の加療が必要なケガをしたのであれば、その治療のために必要となる経費は、治療が終わってからでないと金額が確定しませんので、自動車保険の保険金も、それまでの期間は支払われないというのが通例です。これは、多くの任意の自動車保険のほか、すべての自動車が強制加入となっている自賠責保険についても同様です。
しかしながら、この治療期間中にも、手術や検査のために臨時の自己負担が必要となる場合はあり得ますので、正規の保険金の支払いを待っていたのでは金策に窮してしまうというケースも容易に考えられるところです。
このため、自賠責保険には、正規の保険金が支払われる前に、一定の金額の支払いが受けられる「仮渡金」という制度があります。
この制度は、被害者から直接保険会社に請求する場合に限り、治療11日以上を要する傷害と死亡についての支払いが認められているものです。この制度によって、当座の治療費や葬儀に必要な費用の一部を、迅速に自賠責保険の中から手当てすることができます。なお、正規の保険金よりも、この制度で事前に支払いを受けた金額のほうが上回る場合は、後日返金することが必要になります。

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